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無月経とは、文字通り月経がないことです。
一部の女性では、通常であれば思春期を迎える年齢になっても初潮がなく、月経が始まらないことがあります。これを原発性無月経といいます。また、思春期に月経が始まっても、その後に止まってしまうことがあります。これを続発性無月経といいます。思春期以前、妊娠中や授乳期、閉経後の無月経は正常ですが、それ以外の場合は異常とみなされます。
原因
原発性無月経の原因としては、子宮や卵管が正常に発達しない先天異常、あるいはターナー症候群(通常2本あるX染色体が1本しかない)などの染色体異常があります。また、視床下部(脳の1領域)、下垂体、卵巣の機能異常が原因の場合もあります。ときに甲状腺の機能異常(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症)によっても起こります。非常にやせている若い女性では、特に神経性無食欲症がみられる場合は、月経が来ないことがあります。
続発性無月経は視床下部、下垂体、卵巣、甲状腺、副腎、生殖器の機能異常によって起こります。こうした器官が機能異常を起こす原因としては、腫瘍(しゅよう)、自己免疫疾患、一部の薬物(幻覚薬、化学療法薬、抗精神病薬、抗うつ薬など)の使用などがあります。ホルモンの異常を伴うクッシング症候群や多嚢胞(たのうほう)性卵巣症候群でも月経が停止したり、不規則になったりします。他の原因としては、胞状奇胎(異常な受精卵や胎盤から発生した腫瘍)、アッシャーマン症候群(感染や手術による子宮内膜の瘢痕化)があります。
精神的な悩みや周囲の状況によるストレスから、続発性無月経が起こることがあります。ストレスは脳がホルモンの分泌によって行う卵巣機能のコントロールに影響を及ぼすからです。過度の運動や極端な小食(神経性無食欲症など)も、脳による卵巣の調節に影響を及ぼします。脳が、卵巣を刺激するホルモンの分泌を減らすように下垂体に信号を伝えるからです。その結果、卵巣からのエストロゲンの分泌量が減り、月経が停止します。
症状と診断
無月経は原因によって、他の症状を伴うこともあれば、伴わないこともあります。
米国では16歳までに初潮がみられなかった場合、原発性無月経と診断されます(訳注:日本では満18歳を過ぎても初潮がない場合)。13歳になっても思春期の徴候がみられない場合や、思春期の開始後5年以内に初潮がみられない場合には、問題の有無を調べるため検査が行われます。
妊娠可能年齢の女性(妊婦や授乳中の母親を除く)で3カ月以上月経がない場合は、続発性無月経と診断されます。医師は診察により、思春期が正常に起きたかどうかを確認します。診察だけで無月経の原因が判明することもありますが、原因を確定するには他の検査も必要となることがあります。たとえば、血液中のホルモン濃度を測定したり、頭部のX線検査で下垂体腫瘍の有無を調べることがあります。卵巣や副腎の腫瘍を調べるにはCT検査、MRI検査、超音波検査を行います。
治療
可能であれば、たとえば腫瘍を切除するなど、原因となっている病気を治療します。ターナー症候群やその他の遺伝病など、治療できない病気もあります。
検査結果がすべて正常にもかかわらず月経が始まらない場合は、3〜6カ月ごとに診察を受けて思春期の進行状態を確認します。プロゲスチンの単独投与またはエストロゲンとの併用により、月経を開始させ、乳房のふくらみなど二次性徴の発現を促すこともあります。
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