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非淋菌性尿道炎とクラミジア子宮頸管炎は、細菌のクラミジア‐トラコマチスなど尿道と子宮頸管に炎症を生じるさまざまな微生物が引き起こす性感染症です。
淋菌感染症とよく似た病気を起こす微生物には、クラミジア‐トラコマチス、腟トリコモナス、数種のマイコプラズマなどがあります。以前は、検査でこれらの微生物を個別に特定するのは難しかったため、淋菌感染症を起こす細菌の淋菌によるものではないということを示すため、これらによる感染症はひとまとめにして「非淋菌性」と呼んでいました。
クラミジア‐トラコマチス感染症(クラミジア)は非常によくみられるもので、米国では1999年に65万9000例が報告されました。症状が出ないこともあるため、実際の感染者数はさらに多いと推測されます。男性の場合、淋菌によらない尿道感染症の約半数はクラミジアが原因です。それ以外の男性の尿道感染症は、ほとんどがウレアプラズマ‐ウレアリティカムによるものです。女性では、非淋菌性で膿の出る子宮頸部感染症のほとんどがクラミジアによるものです。男女とも、淋菌とクラミジアに同時に感染することがあります。
症状と診断
男性の場合、感染者と性交があった4〜28日後、排尿時に尿道に軽いヒリヒリする痛みを感じます。透明か白く濁った分泌物が陰茎から出てきます。この分泌物は通常、淋菌感染症で生じるものよりサラサラしています。朝起きたとき、陰茎の開口部は赤くなり、乾いた分泌物でくっついたような状態になっています。中には、より激しい症状で始まる場合もあります。頻繁にトイレに行きたくなり、排尿時に痛みを伴い、尿道から膿が出てきます。
クラミジアに感染した女性の場合は、ほとんど症状がありませんが、たびたびトイレに行きたくなり、排尿痛、下腹部痛、性交痛が起こり、腟から黄色の粘液や膿が出てくることもあります。
肛門の感染症では、痛みが起こり、黄色い膿と粘液の分泌物が出ます。
ほとんどの場合、クラミジアは陰茎または子宮頸管からの分泌物を検査することで診断できます。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のようにDNAやRNAを増幅する新しい検査方法を使うと、尿のサンプルからクラミジアや淋菌感染症を診断することができます。これらの検査は、性的に活発な15〜25歳の女性のスクリーニング検査に推奨されています。ウレアプラズマとマイコプラズマの培養は難しく、また他の診断方法は高価なため、通常の医療機関では、これらの菌による生殖器の感染症の診断は行っていません。特有の症状はあるが淋菌感染症という証拠がない場合には、非淋菌性感染症と推測されます。
クラミジアの症状は治療しなくても普通は4週間ほどで消えますが、治療しないで放置していると、さまざまな合併症を引き起こします。クラミジア子宮頸管炎を治療しないでいると、感染が卵管(卵巣と子宮を結ぶ管)に入りこみ、炎症を起こして痛みと瘢痕を残します。この瘢痕が不妊や子宮外妊娠の原因になります(子宮外妊娠 を参照)。このような合併症は自覚症状がないことが多く、後になって大きな苦痛や医療費の負担を生じる原因になります。男性の場合は、クラミジアから精巣上体炎を起こすことがあり、片方または両方の陰嚢が腫れて痛みます(陰茎と精巣の病気: 精巣上体炎と精巣‐精巣上体炎を参照)。これらの合併症の発生にウレアプラズマが関与しているかどうかは不明です。
治療
クラミジアとウレアプラズマによる感染症は通常、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、またはレボフロキサシンを最低7日間経口投与するか、アジスロマイシンの単回経口投与で治療します。症状が淋菌感染症とよく似ているので、医師はたいていの場合、淋菌感染症用にセフトリアキソンなどの抗生物質も同時に処方します。妊婦に対しては、テトラサイクリンまたはドキシサイクリンの代わりにエリスロマイシンを投与します。症状が続いたり繰り返したりする場合は、治療もより長い期間にわたって、繰り返し行います。
治療を終了する前に性交をもつと、パートナーに感染の危険があります。また、せっかく治療しても、パートナーが感染していれば、再びうつされてしまうこともあります。このため、もし可能ならば、セックスパートナー同士は同時に治療を受けた方がよいでしょう。クラミジアをはじめとする性感染症の再感染が起こる危険性は3〜4カ月以内が高いため、その時期に再度スクリーニング検査を行うこともあります。
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