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「情報化時代」といわれる現在では、映画から医療までありとあらゆる物事についての情報をたやすく手に入れることができます。しかし、健康や病気に関する情報では、その質がきわめて重要です。情報の受け手はまず、入手した情報の質を吟味しなければなりません。正確で信頼に足る最新の情報か? 完全な情報であり、重要な部分が欠けていないか? 科学的根拠に基づく情報なのか、それとも単に提供者の主観に過ぎないのか? 情報提供者はその分野の専門家か? 情報提供者は信頼できる資格を持った人物か? ――といった点について確認するのは、自分自身や家族を守るためにとても重要なことです。万が一、医療に関する情報が誤りだった場合には、その情報に頼ることで多大な被害を受けるおそれがあるからです。
「メルクマニュアル医学百科 最新家庭版」(The Merck Manual of Medical Information-Home
Edition [Second Edition])は、あらゆる分野を詳しく網羅し、信頼性の高い医療情報を求める消費者の声に応えるために誕生しました。本書では多くの難解な医学的概念を紹介していますが、いずれも日常使われる言葉でわかりやすく説明されています。
本書「メルクマニュアル医学百科 最新家庭版」は、米国で1997年に発行された第1版(訳注:日本語版は「メルクマニュアル医学情報 家庭版」として1999年に発行)の単なる改訂版ではなく、これを全面的に書き改めたものです。本書の執筆者と編集者は、掲載された情報の更新や新たな内容の追加はもちろん、説明をわかりやすくするための改稿、図版の追加、より多くの情報を提供するためのキャプションの拡充など、さまざまな工夫を行っています。
本書の第1版が登場する以前にも、さまざまな家庭向け医学書が出版されてきました。充実した医学情報を求める消費者のニーズに応じて、過去20年間に数多くの良書が作られています。ただし、本書「メルクマニュアル医学百科 最新家庭版」は他の医学書と比較して、扱う内容の幅広さと解説の詳細さでは群を抜いています。それぞれの病気を解説するとともに、どんな人がその病気になりやすく、どんな症状が現れるか、また診断・予防・治療の方法などについても説明しています。必要に応じて、治療や治癒の可能性についての実情を踏まえ、経過の見通し(予後)についての情報も提供しています。その病気に対する理解を深める上で役立つように、解剖学、身体機能、診断検査、治療法などの情報も取り上げています。医師(医学用語の成り立ちを知るを参照)の説明を理解する一助として、医学用語の意味についても解説を加えました。
本書の内容は、世界で最も普及している医師向けの医学書「メルクマニュアル」に基づいています。「メルクマニュアル」は世界各地で、数百万人に上る医療の専門家からの信頼を得ています。その第1版は103年以上前に発行され、第17版が現在の最新版です。本書「メルクマニュアル医学百科 最新家庭版」には、医師向けの「メルクマニュアル」第17版で取り上げた話題のほとんどが含まれています。また、「メルクマニュアル」と同様に非営利を基本とし、メルク社(Merck
& Co, Inc.)の一部門であるメルク研究所(Merck Research Laboratories)から発行されています。
卓越した執筆者(執筆協力者を参照)、編集顧問(編集顧問を参照)、編集委員(編集委員会を参照)など総勢300人を超すスタッフの知識や経験、判断が1つの力となって本書を支えています。目次に続くページでこれらの協力者を紹介しています。言葉では言い尽くせませんが、その功績に対しこの場を借りて深く感謝の意を表します。
読者のみなさんは、まず「本書の構成(本書の構成を参照)」をご一読ください。特定の情報を探すには、巻末の索引をご利用ください。
医療においては、患者にじかに接する医療の専門家の専門知識や助言が最良のものであり、どんな書籍から得られる情報もその代わりにはなりません。本書が医療専門家と患者のよりよい関係づくりに役立てば幸いです。本書は専門家の助言の代用になるものではなく、患者の自己診断や自己治療を勧めるものでもありません。本書の目的は正確で信頼できる情報を提供することであり、医師、看護師、薬剤師や各種の療法士などの医療専門家と、患者の間のコミュニケーションを円滑にすることです。読者のみなさんの健康に本書が役立つことを希望するとともに、ご意見やご提案をお待ちしています。
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